外国為替証拠金取引、いわゆるFXは短期売買のイメージが強いかもしれません。しかし実は、じっくり長く通貨を保有する「長期保有戦略」が意外と有利なケースがあります。毎日チャートとにらめっこしなくても、大きな相場の流れを捉えながら利益を狙える方法として注目されています。
この記事では、FXの長期保有が本当に有利なのか、そのメリットとデメリット、成功するためのポイントを詳しく解説します。短期売買に疲れた方、時間をかけてじっくり資産を増やしたい方は、ぜひ参考にしてください。
FXの長期保有とは何か
FXの長期保有とは、数週間から数ヶ月、場合によっては数年にわたって通貨ペアのポジションを保有し続ける取引手法です。一般的なFXのイメージである「数分から数時間で売買を繰り返す」スタイルとは大きく異なります。
長期保有の基本的な仕組み
長期保有の基本的な考え方は、短期的な相場の変動に一喜一憂せず、長期的な経済の流れや通貨の価値変動を見据えてポジションを持つことです。例えば、ある国の経済が今後数年間で成長すると予測されれば、その国の通貨を長期的に買い持ちするといった戦略が考えられます。
具体的には、米ドル/円が今後数ヶ月で円安方向に進むと予測した場合、ドル/円を買いポジションで保有し続けるといった形です。この間、相場が一時的に逆方向に動いても、長期的な見通しに変化がなければポジションを維持します。
短期取引との違い
短期取引では、日々の小さな値動きから利益を積み重ねていくのに対し、長期保有では大きな相場の流れから一度に大きな利益を狙います。この違いは取引スタイルだけでなく、必要な時間や心理的負担にも影響します。
短期取引では、常に市場を監視し、頻繁に売買判断を下す必要があります。一方、長期保有では、いったんポジションを持ったら、相場の細かい動きに一々反応せず、大局的な視点で時々チェックするだけで済みます。
保有期間の目安（数週間〜数年）
FXの長期保有と一言で言っても、その期間はトレーダーによって様々です。一般的には以下のような区分けが考えられます。
中長期：数週間〜数ヶ月
長期：半年〜1年
超長期：1年以上
ただし、FXは株式投資などと異なり、レバレッジを効かせた取引であるため、あまりに長期間のポジション保有はリスクが高まる場合もあります。自分の資金力や相場環境に合わせて、適切な保有期間を設定することが大切です。
長期保有で得られる2つの利益
FXの長期保有で得られる利益は、主に「為替差益」と「スワップポイント」の2種類です。この2つの収入源を理解することが、長期保有戦略を成功させる第一歩となります。
為替差益：大きな相場の流れを捉える
為替差益とは、買った価格と売った価格の差から生まれる利益です。例えば、1ドル=100円で米ドル/円を1万通貨分買い、1ドル=110円で売れば、10万円の為替差益が得られます。
長期保有の魅力は、大きな相場の流れを捉えられる点にあります。短期的には上下動を繰り返す相場も、長い目で見れば一定の方向性を持って動くことが多いものです。例えば、2020年から2022年にかけての米ドル/円は、80円台から150円近くまで大きく円安方向に動きました。このような大きなトレンドを捉えることができれば、一度のトレードで大きな利益を得ることも可能です。
スワップポイント：金利差から生まれる収入
FXの長期保有ならではの魅力が「スワップポイント」です。これは、2つの通貨間の金利差から発生する収入で、高金利通貨を買い、低金利通貨を売るポジションを持つと、毎日スワップポイントが付与されます。
例えば、日本円（低金利）とメキシコペソ（高金利）の通貨ペアでは、メキシコペソを買い、円を売るポジションを持つことで、金利差に基づいたスワップポイントが毎日発生します。このスワップポイントは、ポジションを保有している限り継続して得られるため、長期保有の大きな魅力となっています。
2025年4月現在、主要通貨の中では米ドルやカナダドル、豪ドルなどが比較的高金利で、日本円やスイスフランが低金利となっています。特に日本円は主要通貨の中でも最も低い金利水準にあるため、円を売って他の高金利通貨を買うポジションでは、プラスのスワップポイントが期待できます。
FX長期保有の3つのメリット
FXを長期保有することには、短期取引にはない独自のメリットがあります。ここでは主な3つのメリットについて詳しく見ていきましょう。
取引コストを抑えられる
FX取引では、売買の度にスプレッド（売値と買値の差）というコストが発生します。短期売買を繰り返すトレーダーは、この取引コストが積み重なり、利益を圧迫することがあります。
一方、長期保有では取引回数が少ないため、スプレッドの負担が大幅に軽減されます。例えば、1日に10回取引するデイトレーダーと比べると、月に1回程度しか取引しない長期保有トレーダーのコストは10分の1以下になることも珍しくありません。
また、取引回数が少ないということは、売買判断のミスも減らせるというメリットもあります。短期売買では、一時的な相場の動きに惑わされて、本来なら取らなくてもよいポジションを取ってしまうことがありますが、長期保有ではそのリスクも軽減されます。
一度に大きな利益が狙える
長期保有の大きな魅力は、一度のトレードで大きな利益を狙えることです。短期売買では小さな値動きから少しずつ利益を積み上げていくのに対し、長期保有では大きな相場の流れを捉えることで、一度に大きなリターンを得ることができます。
例えば、2021年初めに1ドル=103円程度だった米ドル/円は、2022年10月には1ドル=150円近くまで上昇しました。この間、ドル/円の買いポジションを保有していれば、1万通貨あたり約47万円の利益を得ることができたことになります。
このような大きな相場の流れは、数年に一度しか訪れないかもしれませんが、それを捉えることができれば、短期売買で何ヶ月も頑張って稼ぐよりも大きな利益を一度に得られる可能性があります。
スワップ収入で複利効果を期待できる
長期保有の魅力の一つが、スワップポイントによる複利効果です。高金利通貨を買い、低金利通貨を売るポジションでは、毎日スワップポイントが付与されます。このスワップポイントを再投資することで、複利効果が生まれます。
例えば、メキシコペソ/円のような高スワップポイントの通貨ペアでは、年率5〜7%程度のスワップ収入が期待できることもあります。これを1年間継続して保有すれば、元本に対して5〜7%の収入が得られるだけでなく、途中で得たスワップポイントも含めて複利で増えていくことになります。
長期投資の神様とも呼ばれるウォーレン・バフェットは「複利は世界第八の不思議」と言いましたが、FXの長期保有でもこの複利の力を活用することができるのです。
長期保有のデメリットと注意点
FXの長期保有には多くのメリットがある一方で、見過ごせないデメリットや注意点もあります。これらを理解せずに長期保有を始めると、思わぬ損失を被る可能性もあります。
ロスカットのリスク
FXの最大のリスクの一つが「ロスカット」です。これは、相場が大きく逆行して証拠金維持率が一定水準を下回った場合に、強制的にポジションが決済されてしまう仕組みです。
長期保有では、短期的な相場の変動に耐えながらポジションを維持する必要がありますが、その間に大きな逆行があると、ロスカットに遭う可能性があります。特に、レバレッジを高く設定している場合や、証拠金に余裕がない場合は注意が必要です。
例えば、2015年1月のスイスフランショックでは、スイスフランが対ユーロで一日で約30%も急騰する事態が発生しました。このような急変時には、ロスカットラインを大きく超えて約定することもあり、想定以上の損失が発生する可能性もあります。
塩漬けになる可能性
長期保有のもう一つのリスクは、ポジションが「塩漬け」になる可能性です。塩漬けとは、含み損を抱えたまま長期間ポジションを保有し続ける状態を指します。
例えば、円高方向に進むと予想して米ドル/円の売りポジションを持ったものの、実際には円安が進行してしまった場合、含み損を抱えたまま「いつか反転するだろう」と期待して保有し続けることがあります。しかし、相場が予想と逆方向に長期間動き続けると、損失が拡大し続けることになります。
このような状況を避けるためには、あらかじめ損切りラインを設定し、そのラインに達したら迷わず損切りする規律が必要です。また、定期的に相場環境を見直し、当初の相場予想が間違っていたと判断した場合は、早めにポジションを手仕舞うことも大切です。
マイナススワップの発生
スワップポイントは通貨ペアと取引方向によっては、マイナスになることもあります。低金利通貨を買い、高金利通貨を売るポジションでは、毎日スワップポイントが差し引かれます。
例えば、日本円（低金利）と米ドル（高金利）の通貨ペアでは、円を買い、ドルを売るポジションを持つと、金利差に基づいたマイナススワップが毎日発生します。このマイナススワップは、ポジションを保有している限り継続して差し引かれるため、長期保有する場合は大きな負担となることがあります。
特に、為替レートが横ばいで推移している場合、マイナススワップが積み重なって損失が拡大していくリスクがあります。長期保有を検討する際は、スワップポイントの正負と金額を必ず確認しておきましょう。
長期保有に向いている通貨ペア
FXの長期保有では、どの通貨ペアを選ぶかが成功の鍵を握ります。ここでは、長期保有に向いている通貨ペアの特徴と、具体的な通貨ペアについて解説します。
高金利通貨と低金利通貨の組み合わせ
長期保有でスワップポイントを重視するなら、高金利通貨と低金利通貨の組み合わせが魅力的です。高金利通貨を買い、低金利通貨を売るポジションでは、毎日プラスのスワップポイントが付与されます。
2025年4月現在、主要通貨の中では日本円やスイスフランが低金利、米ドルやカナダドル、豪ドルなどが比較的高金利となっています。また、メキシコペソやトルコリラなどの新興国通貨はさらに高い金利を提供していますが、その分為替変動リスクも高くなる傾向があります。
具体的なスワップポイントは各FX会社によって異なりますが、一般的に以下のような通貨ペアが高スワップポイントを提供しています：
- 豪ドル/円
- 米ドル/円
- メキシコペソ/円
- トルコリラ/円
ただし、高金利通貨は通常、為替変動リスクも高い傾向があるため、スワップポイントだけでなく、為替変動リスクも考慮して通貨ペアを選ぶことが重要です。
安定した経済基盤を持つ通貨
長期保有では、安定した経済基盤を持つ国の通貨を選ぶことも重要です。経済が安定している国の通貨は、長期的に見ても大きな暴落リスクが低く、比較的安心して保有できます。
主要先進国の通貨（米ドル、ユーロ、英ポンド、スイスフラン、日本円など）は、新興国通貨に比べて経済基盤が安定しており、長期保有に向いています。特に、米ドルは世界の基軸通貨としての地位を持ち、長期的な価値の安定性が期待できます。
一方、新興国通貨は高いスワップポイントを提供する反面、政治的・経済的リスクが高く、急激な暴落が起こることもあります。例えば、トルコリラは過去数年間で大幅に下落し、高いスワップポイントを得ていても為替差損で大きな損失を被った投資家も少なくありません。
2025年注目の通貨ペア
2025年4月現在、長期保有で注目されている通貨ペアをいくつか紹介します。
米ドル/円：日米の金利差を背景に、プラスのスワップポイントが期待できます。また、米国経済の堅調さを背景に、ドル高傾向が続く可能性もあります。
豪ドル/円：資源価格の上昇と豪州の堅調な経済を背景に、中長期的な上昇が期待される通貨ペアです。また、日豪の金利差から魅力的なスワップポイントも期待できます。
ユーロ/米ドル：世界の二大通貨の組み合わせで、比較的ボラティリティが低く、安定した値動きが期待できます。欧州と米国の経済・金融政策の違いから生まれる中長期的なトレンドを捉えることができれば、大きな利益も期待できます。
ただし、これらの通貨ペアも世界情勢や各国の金融政策によって状況が変わる可能性があるため、常に最新の情報をチェックすることが大切です。
長期保有で成功するための資金管理術
FXの長期保有で成功するためには、適切な資金管理が不可欠です。ここでは、長期保有に必要な資金管理のポイントを解説します。
余裕を持った証拠金の確保
長期保有では、短期的な相場の変動に耐えながらポジションを維持する必要があります。そのためには、余裕を持った証拠金を確保することが重要です。
具体的には、必要証拠金の2〜3倍程度の資金を用意しておくと安心です。例えば、1万通貨の米ドル/円を取引する場合、必要証拠金が5万円だとしても、10〜15万円程度の資金を口座に入れておくことで、一時的な相場の変動にも耐えられるようになります。
余裕を持った証拠金があれば、短期的な相場の変動で含み損が発生しても、ロスカットされるリスクを大幅に減らすことができます。これにより、長期的な相場の流れを待つ余裕が生まれます。
適切なレバレッジ設定
FXの大きな特徴の一つがレバレッジ取引ですが、長期保有ではレバレッジを抑えめに設定することが賢明です。高いレバレッジは大きな利益を生む可能性がある反面、リスクも比例して高まります。
長期保有では、レバレッジは2〜5倍程度に抑えるのが一般的です。例えば、100万円の資金で20〜50万円分のポジションを持つイメージです。これにより、相場が一時的に大きく動いても、ロスカットされるリスクを低減できます。
特に初心者の方は、まずは低いレバレッジから始めて、徐々に自分のリスク許容度に合わせて調整していくことをおすすめします。
リスク許容度に合わせたポジションサイズ
長期保有で成功するためには、自分のリスク許容度に合わせたポジションサイズを設定することが重要です。一般的には、総資金の5〜10%程度を1つのポジションに割り当てるのが適切とされています。
例えば、100万円の資金がある場合、1つのポジションに5〜10万円程度の証拠金を割り当てます。これにより、万が一そのポジションで大きな損失が発生しても、総資金への影響を限定的に抑えることができます。
また、複数の通貨ペアに分散投資することで、リスクをさらに軽減することも可能です。例えば、米ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円など、異なる特性を持つ通貨ペアに分散して投資することで、一つの通貨ペアが大きく下落しても、全体への影響を抑えることができます。
長期保有と短期取引の比較表
FXの長期保有と短期取引には、それぞれ特徴があります。ここでは、両者の違いを表にまとめて比較してみましょう。
| 項目 | 長期保有 | 短期取引 |
|---|---|---|
| 取引頻度 | 少ない | 多い |
| 利益の源泉 | 為替差益+スワップ | 主に為替差益 |
| 必要な時間 | 少ない | 多い |
| 取引コスト | 低い | 高い |
| リスク | 大きな相場変動 | 小さな相場変動の積み重ね |
| 心理的負担 | 比較的低い | 高い |
| 必要な分析 | 基本的にファンダメンタルズ分析 | 主にテクニカル分析 |
| 向いている人 | 忙しい人、長期的視点を持てる人 | 相場に集中できる人、短期的な判断が得意な人 |
| 税金の影響 | 翌年以降に納税 | 取引年に納税 |
この表からわかるように、長期保有は忙しい人や、日々の相場変動にストレスを感じる人に向いています。一方、短期取引は相場の動きを常に追いかけることができる人や、小さな利益を積み重ねることに喜びを感じる人に適しています。
どちらが優れているというわけではなく、自分の性格や生活スタイル、投資目的に合った取引スタイルを選ぶことが大切です。
長期保有で失敗しないための3つの戦略
FXの長期保有で成功するためには、いくつかの重要な戦略があります。ここでは、失敗しないための3つの戦略を紹介します。
明確な損切りラインの設定
長期保有だからといって、無制限に含み損を抱え続けるのは危険です。あらかじめ明確な損切りラインを設定しておくことが重要です。
例えば、投資金額の10〜20%程度を損切りラインとして設定し、そのラインに達したら迷わず損切りする規律を持ちましょう。「もう少し待てば戻るかもしれない」という期待から損切りを先延ばしにすると、さらに大きな損失を被るリスクがあります。
損切りラインは、相場環境や自分のリスク許容度に応じて設定します。例えば、ボラティリティの高い通貨ペアでは広めに、安定した通貨ペアでは狭めに設定するといった工夫も有効です。
定期的な相場分析の実施
長期保有といっても、ポジションを持ったまま完全に放置するわけではありません。定期的に相場環境を分析し、当初の投資判断が今も有効かどうかを確認することが大切です。
週に1回程度、経済指標や金融政策、地政学的リスクなどをチェックし、長期的な相場見通しに変化がないかを確認しましょう。当初の見通しと大きく異なる状況になった場合は、ポジションの見直しを検討する必要があります。
例えば、米ドル/円の買いポジションを持っている場合、米国の金融政策や日本の経済状況、世界的なリスク選好度などをチェックし、ドル高円安の流れが続くかどうかを定期的に評価します。
複数通貨ペアでのリスク分散
「卵は一つのカゴに盛るな」ということわざがあるように、FXでも一つの通貨ペアに集中投資するのではなく、複数の通貨ペアに分散投資することでリスクを軽減できます。
例えば、米ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円など、異なる特性を持つ通貨ペアに分散して投資することで、一つの通貨ペアが大きく下落しても、全体への影響を抑えることができます。
また、通貨ペアだけでなく、買いポジションと売りポジションを組み合わせることで、さらにリスク分散が可能です。例えば、米ドル/円の買いポジションとユーロ/ドルの買いポジションを持つことで、ドルの極端な変動リスクを一部相殺することができます。
長期保有に適した取引スタイル
FXの長期保有には、いくつかの取引スタイルがあります。ここでは、代表的な3つの取引スタイルについて解説します。
ポジショントレード
ポジショントレードは、数週間から数ヶ月、場合によっては1年以上にわたってポジションを保有する取引スタイルです。経済のファンダメンタルズや長期的な相場トレンドに基づいて取引判断を行います。
例えば、日米の金利差拡大が予想される場合、米ドル/円の買いポジションを数ヶ月間保有するといった戦略が考えられます。短期的な相場の変動には左右されず、大きな相場の流れを捉えることを目指します。
ポジショントレードの魅力は、日々の相場変動に一喜一憂する必要がなく、心理的負担が少ない点です。忙しい会社員や、相場を常にチェックできない人にも向いています。
スイングトレード
スイングトレードは、数日から数週間程度ポジションを保有する中期的な取引スタイルです。ポジショントレードよりも短い期間で、相場の「スイング」（上下の波）を捉えることを目指します。
テクニカル分析とファンダメンタルズ分析を組み合わせて取引判断を行うことが多く、例えば、週足や日足のチャートパターンと経済指標の発表を組み合わせて売買タイミングを決定します。
スイングトレードは、ポジショントレードほど長期ではないものの、デイトレードよりも頻繁にチャートをチェックする必要がないため、副業としてFXを行う人にも適しています。
キャリートレード
キャリートレードは、金利差から得られるスワップポイントを主な収益源とする取引スタイルです。高金利通貨を買い、低金利通貨を売るポジションを長期間保有し、スワップポイントを積み上げていきます。
例えば、日本円（低金利）とメキシコペソ（高金利）の通貨ペアでは、メキシコペソを買い、円を売るポジションを持つことで、金利差に基づいたスワップポイントが毎日発生します。
キャリートレードの魅力は、相場が横ばいでも利益が得られる点です。ただし、為替レートが大きく変動した場合、スワップポイントで得た利益以上の為替差損が発生するリスクもあるため、注意が必要です。
まとめ：FXの長期保有は誰に向いているのか
FXの長期保有は、日々の相場変動に振り回されず、大きな相場の流れを捉えたい投資家に向いています。特に、忙しい会社員や、短期売買のストレスに疲れた方にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。
長期保有の最大の魅力は、取引頻度を減らしながらも、為替差益とスワップポイントという二つの収入源から利益を得られる点です。ただし、成功するためには、余裕を持った資金管理や適切なリスク管理が不可欠です。
自分の性格や生活スタイル、投資目的に合った取引スタイルを選び、長期的な視点で着実に資産を増やしていきましょう。
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