【初心者でもわかる】MT4のマジックナンバー確認方法!複数EAを使うなら必須の知識

  • URLをコピーしました!

FXの自動売買を始めると、MT4(MetaTrader 4)というプラットフォームでEA(Expert Advisor)を使うことになります。複数のEAを同時に動かしたり、自分の手動取引と組み合わせたりする場合、「マジックナンバー」という概念を理解することが非常に重要です。このマジックナンバーを正しく設定・確認できないと、せっかくの自動売買が台無しになってしまうことも。

この記事では、MT4のマジックナンバーとは何か、その確認方法、そして複数のEAを使う際の注意点などを、初心者の方にもわかりやすく解説します。マジックナンバーの設定ミスによるトラブルを避け、スムーズなトレード環境を整えましょう。

目次

MT4のマジックナンバーとは何か

マジックナンバーは、MT4で稼働するEAの識別番号です。簡単に言えば、「この注文はどのEAから出されたものか」を区別するための番号なのです。

マジックナンバーの基本的な役割

マジックナンバーは、MT4内で動いている複数のEAや手動取引を区別するために使われます。例えば、あるEAが「ドル円の買いポジション」を持っているとします。同時に別のEAも「ドル円の買いポジション」を持っているかもしれません。この2つのポジションを区別するために、それぞれ異なるマジックナンバーが割り当てられるのです。

これにより、各EAは自分が出した注文だけを認識し、管理することができます。マジックナンバーがなければ、どのEAがどの注文を出したのか区別できなくなってしまいます。

なぜマジックナンバーが必要なのか

マジックナンバーが必要な理由は主に以下の点です。

まず、複数のEAを同時に使う場合、各EAが自分の出した注文だけを管理できるようにするためです。例えば、トレンドフォロー型のEAとスキャルピング型のEAを同時に動かす場合、それぞれのEAは異なる戦略で注文を出します。この時、トレンドフォロー型のEAは自分の出した注文だけを管理し、スキャルピング型のEAも自分の出した注文だけを管理する必要があります。

また、EAと手動取引を併用する場合にも重要です。手動取引の注文には自動的にマジックナンバー「0」が割り当てられます。EAには必ず0以外のマジックナンバーを設定することで、EAが手動取引の注文を誤って管理してしまうことを防ぎます。

さらに、トレード履歴の分析時にも役立ちます。どのEAがどのような成績を出しているのかを正確に把握するためには、マジックナンバーによる区別が欠かせません。

マジックナンバーを設定していないとどうなるか

マジックナンバーを適切に設定していないと、様々な問題が発生する可能性があります。

最も深刻な問題は、あるEAが別のEAの注文を誤って管理してしまうことです。例えば、EAのAが出した買いポジションを、EAのBが自分の注文と勘違いして決済してしまうかもしれません。これにより、EAのAの戦略が台無しになってしまいます。

また、EAが手動取引の注文を誤って管理してしまう可能性もあります。手動取引のマジックナンバーは「0」ですので、EAのマジックナンバーも「0」に設定していると、EAが手動取引の注文を自分の注文と勘違いしてしまいます。

このような問題を避けるためにも、マジックナンバーは適切に設定する必要があります。

MT4でマジックナンバーを確認する簡単な方法

MT4でマジックナンバーを確認する方法はいくつかあります。ここでは、最も一般的な方法を紹介します。

ターミナルウィンドウでの確認手順

MT4のターミナルウィンドウを使って、マジックナンバーを確認する方法は以下の通りです。

まず、MT4の画面左上にある「表示」メニューをクリックし、「ターミナル」を選択します。これにより、画面下部にターミナルウィンドウが表示されます。

ターミナルウィンドウが表示されたら、「取引」タブをクリックします。ここには現在保有しているポジションが表示されます。

マジックナンバーを確認したいポジションにマウスカーソルを合わせると、ポップアップが表示されます。このポップアップには「#○○エキスパートが注文した、エキスパートID△△」という情報が含まれています。この「△△」の部分が、そのポジションのマジックナンバーです。

手動取引の場合は、「操作で注文した」と表示され、マジックナンバーは表示されません(マジックナンバーは「0」です)。

取引タブからマジックナンバーを見る方法

ターミナルウィンドウの「取引」タブからマジックナンバーを見る方法をもう少し詳しく説明します。

「取引」タブには、現在保有しているポジションが一覧表示されています。各ポジションの情報(通貨ペア、種類、数量、価格など)が表示されていますが、マジックナンバーは直接表示されていません。

マジックナンバーを確認するには、確認したいポジションの上にマウスカーソルを置きます。すると、ポップアップが表示され、そこにマジックナンバーが表示されます。

例えば、EAが出した注文の場合、「#123エキスパートが注文した、エキスパートID456」のように表示されます。この「456」の部分がマジックナンバーです。

手動取引の場合は、「操作で注文した」と表示され、マジックナンバーは表示されません(マジックナンバーは「0」です)。

口座履歴からマジックナンバーを確認する方法

過去の取引のマジックナンバーを確認したい場合は、「口座履歴」タブを使用します。

ターミナルウィンドウの「口座履歴」タブをクリックします。ここには過去の取引履歴が表示されます。

マジックナンバーを確認したい取引の上にマウスカーソルを置くと、ポップアップが表示されます。このポップアップには、「取引」タブと同様に「#○○エキスパートが注文した、エキスパートID△△」という情報が含まれています。この「△△」の部分が、その取引のマジックナンバーです。

「口座履歴」タブでは、過去の取引も含めて全ての取引のマジックナンバーを確認することができます。これは、過去の取引の分析やトラブルシューティングに役立ちます。

EAのマジックナンバー設定を確認する方法

EAのマジックナンバー設定を確認する方法を見ていきましょう。

EAの設定画面からマジックナンバーを確認する

EAのマジックナンバーは、EAの設定画面から確認することができます。

まず、EAが設置されているチャート上で右クリックします。表示されるメニューから「エキスパートアドバイザ」→「設定」を選択します。

すると、EAの設定画面が表示されます。この画面の「パラメーターの入力」タブを選択します。

この画面には、EAの様々なパラメーターが表示されています。その中から「MAGIC NUMBER」や「MagicNumber」などの項目を探します。この項目の値が、そのEAのマジックナンバーです。

もし、マジックナンバーの項目が見つからない場合は、EAの開発者がマジックナンバーを固定値として設定している可能性があります。その場合は、EAの説明書やサポート情報を確認してください。

マジックナンバーの表記はEAによって異なる

マジックナンバーの表記は、EAによって異なる場合があります。一般的には「MAGIC NUMBER」や「MagicNumber」という名前が使われますが、「Magic」や「MagicNo」など、様々な表記が存在します。

また、EAによっては、マジックナンバーの設定項目が複数存在する場合もあります。例えば、複数の戦略を持つEAでは、各戦略ごとに異なるマジックナンバーを設定できるようになっている場合があります。

マジックナンバーの表記や設定方法がわからない場合は、EAの説明書やサポート情報を確認してください。また、EAの開発者に直接問い合わせることも有効です。

複数のEAを使う場合の設定例

複数のEAを使う場合、各EAに異なるマジックナンバーを設定することが重要です。以下に、設定例を示します。

EA名マジックナンバー通貨ペア特徴
トレンドフォローEA123456USDJPY長期トレンドを追う
スキャルピングEA234567EURUSD短期の値動きで利益を狙う
ブレイクアウトEA345678GBPUSDレンジ相場の突破を狙う

このように、各EAに異なるマジックナンバーを設定することで、EAが互いの注文を誤って管理してしまうことを防ぎます。

マジックナンバーは任意の数値(0から2147483647までの整数)を設定できますが、覚えやすい数値や、何らかのルールに基づいた数値を設定すると良いでしょう。例えば、通貨ペアごとに異なる数値を設定したり、EA種類ごとに異なる数値を設定したりする方法があります。

マジックナンバーの正しい使い方

マジックナンバーを正しく使うためのポイントを解説します。

マジックナンバーの有効な数値範囲

マジックナンバーに設定できる数値の範囲は、0から2147483647までの整数です。ただし、0は手動取引用に予約されていますので、EAには1以上の数値を設定することをお勧めします。

マジックナンバーに小数点を含む数値や、負の数値は設定できません。また、2147483647を超える数値を設定しようとしても、自動的に2147483647に設定されます。

マジックナンバーは任意の数値を設定できますが、覚えやすい数値や、何らかのルールに基づいた数値を設定すると良いでしょう。例えば、以下のようなルールが考えられます。

  • 通貨ペアごとに異なる数値を設定する(例:USDJPY=1xxxxx、EURUSD=2xxxxx)
  • EA種類ごとに異なる数値を設定する(例:トレンドフォロー=xx1xxx、スキャルピング=xx2xxx)
  • 時間枠ごとに異なる数値を設定する(例:日足=xxx1xx、4時間足=xxx2xx)

このようなルールを設定することで、マジックナンバーからどのEAの注文かを一目で判断できるようになります。

裁量トレードとEAのマジックナンバーの違い

裁量トレード(手動取引)とEAのマジックナンバーには、重要な違いがあります。

裁量トレードの注文には、自動的にマジックナンバー「0」が割り当てられます。これは変更することができません。一方、EAの注文には、EAの設定で指定したマジックナンバーが割り当てられます。

この違いを理解することは、EAと裁量トレードを併用する場合に特に重要です。EAのマジックナンバーを「0」に設定してしまうと、EAが裁量トレードの注文を自分の注文と勘違いして管理してしまう可能性があります。

例えば、あるEAのマジックナンバーを「0」に設定し、そのEAと裁量トレードを併用していたとします。裁量トレードで買いポジションを持っていた場合、そのEAが自分の注文と勘違いして、そのポジションを勝手に決済してしまう可能性があります。

このような問題を避けるためにも、EAのマジックナンバーは必ず「0」以外の数値に設定しましょう。

複数のEAで異なるマジックナンバーを設定する重要性

複数のEAを使う場合、各EAに異なるマジックナンバーを設定することが非常に重要です。

同じマジックナンバーを持つEAが複数存在すると、それらのEAは互いの注文を区別できなくなります。例えば、EAのAとEAのBが同じマジックナンバーを持っていると、EAのAはEAのBの注文も自分の注文と勘違いして管理してしまいます。これにより、EAのAやEAのBの戦略が台無しになってしまう可能性があります。

また、同じ通貨ペアで複数のEAを使う場合は特に注意が必要です。例えば、USDJPY用のトレンドフォローEAとUSJPY用のスキャルピングEAを同時に使う場合、これらのEAに同じマジックナンバーを設定してしまうと、互いの注文を区別できなくなります。

このような問題を避けるためにも、各EAには必ず異なるマジックナンバーを設定しましょう。

マジックナンバーを活用したトレード管理術

マジックナンバーを活用することで、トレードの管理がより効率的になります。

複数のEAを同時に運用する際のコツ

複数のEAを同時に運用する際のコツをいくつか紹介します。

まず、各EAに異なるマジックナンバーを設定することが基本です。これにより、各EAが自分の注文だけを管理できるようになります。

また、マジックナンバーには何らかのルールに基づいた数値を設定すると良いでしょう。例えば、通貨ペアごとに異なる数値を設定したり、EA種類ごとに異なる数値を設定したりする方法があります。このようなルールを設定することで、マジックナンバーからどのEAの注文かを一目で判断できるようになります。

さらに、各EAの設定を記録しておくことも重要です。どのEAにどのマジックナンバーを設定したのか、どの通貨ペアで運用しているのかなどの情報を記録しておくことで、後からの管理が容易になります。

例えば、以下のような表を作成しておくと便利です。

EA名マジックナンバー通貨ペア時間枠特徴
トレンドフォローEA123456USDJPY日足長期トレンドを追う
スキャルピングEA234567EURUSD5分足短期の値動きで利益を狙う
ブレイクアウトEA345678GBPUSD1時間足レンジ相場の突破を狙う

このような表を作成しておくことで、各EAの設定を一目で確認できるようになります。

マジックナンバーとコメント機能の併用方法

MT4には、注文にコメントを付ける機能があります。このコメント機能とマジックナンバーを併用することで、より詳細な注文の管理が可能になります。

注文にコメントを付けるには、EAの設定で「コメント」パラメーターを設定することができます。このコメント機能を活用することで、マジックナンバーだけでは判別しきれない情報を追加できます。

例えば、同じEAでも異なる設定で運用している場合、マジックナンバーは同じでもコメントを変えることで区別できます。「USDJPY_Daily_Setting1」「USDJPY_Daily_Setting2」などのように、通貨ペアや時間枠、設定の違いを示すコメントを付けると便利です。

また、コメント機能を使うことで、後からトレード履歴を分析する際にも役立ちます。例えば、「BreakOut_Strategy」「Trend_Following」などのように、使用した戦略を示すコメントを付けておくと、どの戦略が効果的だったかを分析しやすくなります。

マジックナンバーとコメント機能を併用することで、より詳細な注文の管理が可能になります。ただし、コメントはあくまで補助的な情報であり、EAの動作には影響しません。EAが注文を識別するのはあくまでマジックナンバーによるものです。

トレード履歴を整理するためのマジックナンバー活用法

トレード履歴を整理する際にも、マジックナンバーは非常に役立ちます。

MT4の「口座履歴」タブでは、過去の取引履歴を確認することができます。この履歴には、各取引のマジックナンバーも記録されています。このマジックナンバーを活用することで、特定のEAの取引だけを抽出して分析することができます。

例えば、マジックナンバー「123456」のEAの取引だけを分析したい場合、「口座履歴」タブの右クリックメニューから「マジックナンバーでフィルター」を選択し、「123456」を入力します。すると、そのマジックナンバーを持つ取引だけが表示されます。

また、MT4のレポート機能を使って、マジックナンバーごとの成績を確認することもできます。「口座履歴」タブの右クリックメニューから「レポート」を選択すると、取引の統計情報が表示されます。このレポートでは、マジックナンバーごとの利益や損失、勝率などを確認することができます。

このように、マジックナンバーを活用することで、各EAの成績を正確に把握し、より効果的なトレード戦略を構築することができます。

マジックナンバーに関するよくあるトラブル

マジックナンバーに関連して、よく発生するトラブルとその対処法を紹介します。

同じマジックナンバーを設定してしまった場合の対処法

複数のEAに同じマジックナンバーを設定してしまうと、EAが互いの注文を区別できなくなり、様々な問題が発生する可能性があります。

このような状況に気づいた場合、まずは一方のEAを停止させましょう。両方のEAを同時に動かし続けると、互いの注文を誤って管理してしまう可能性があります。

次に、停止させたEAのマジックナンバーを変更します。EAの設定画面を開き、マジックナンバーを別の値に変更します。この時、他のEAと重複しない値を設定することが重要です。

マジックナンバーを変更したら、EAを再起動します。これにより、新しいマジックナンバーでEAが動作するようになります。

ただし、注意点があります。マジックナンバーを変更しても、既に出されている注文のマジックナンバーは変更されません。つまり、マジックナンバーを変更する前に出された注文は、古いマジックナンバーのままです。このため、古い注文が決済されるまでは、EAが正常に動作しない可能性があります。

このような問題を避けるためにも、最初から各EAに異なるマジックナンバーを設定することが重要です。

EAが他のEAのポジションを誤って決済してしまう問題

EAが他のEAのポジションを誤って決済してしまう問題は、マジックナンバーが重複している場合に発生します。

例えば、EAのAとEAのBが同じマジックナンバーを持っていると、EAのAはEAのBの注文も自分の注文と勘違いして管理してしまいます。この時、EAのAの戦略に基づいて、EAのBの注文を決済してしまう可能性があります。

このような問題が発生した場合、まずは両方のEAを停止させましょう。そして、各EAのマジックナンバーを確認し、重複している場合は異なる値に変更します。

また、EAの設定を見直すことも重要です。一部のEAには、「自分のマジックナンバーを持つ注文だけを管理する」という設定があります。この設定を有効にすることで、他のEAの注文を誤って管理してしまうことを防ぐことができます。

このような問題を避けるためにも、各EAには必ず異なるマジックナンバーを設定しましょう。

マジックナンバーが表示されない場合の確認ポイント

マジックナンバーが表示されない場合、いくつかの確認ポイントがあります。

まず、MT4のバージョンを確認しましょう。古いバージョンのMT4では、マジックナンバーが表示されない場合があります。最新バージョンのMT4にアップデートすることで、問題が解決する可能性があります。

次に、EAの設定を確認しましょう。一部のEAでは、マジックナンバーを設定する項目が隠れている場合があります。EAの設定画面を詳細に確認し、マジックナンバーを設定する項目を探しましょう。

また、EAの開発者がマジックナンバーを固定値として設定している可能性もあります。その場合は、EAの説明書やサポート情報を確認してください。

さらに、MT4の表示設定を確認しましょう。「取引」タブや「口座履歴」タブでマジックナンバーが表示されない場合、表示設定が変更されている可能性があります。「取引」タブや「口座履歴」タブで右クリックし、「カスタム」を選択します。表示される項目の中に「マジックナンバー」があるか確認し、あれば選択してください。

これらの確認ポイントを一つずつ確認することで、マジックナンバーが表示されない問題を解決できる可能性があります。

まとめ

MT4のマジックナンバーは、複数のEAを使う際に非常に重要な概念です。マジックナンバーを正しく設定・確認することで、EAが互いの注文を誤って管理してしまうことを防ぎ、スムーズなトレード環境を整えることができます。

マジックナンバーの確認方法は、ターミナルウィンドウの「取引」タブや「口座履歴」タブを使う方法が一般的です。また、EAの設定画面からマジックナンバーを確認・変更することもできます。

複数のEAを使う場合は、各EAに異なるマジックナンバーを設定することが重要です。また、マジックナンバーとコメント機能を併用することで、より詳細な注文の管理が可能になります。

マジックナンバーに関するトラブルが発生した場合は、EAの停止やマジックナンバーの変更、EAの設定の見直しなどの対処法があります。

MT4のマジックナンバーを正しく理解し活用することで、より効率的なトレード環境を構築しましょう。


こちらの記事もおすすめです!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次